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「スタンフォードの自分を変える教室」レビュー。5つのテクニックを紹介

自分をコントロールして理想に近づきたい

なりたい理想の自分がいる。
努力して納得の行く毎日を過ごしたい。
そう何度も思っているけど、目標を立てては挫折し、その度に自己嫌悪してしまう。

そんな悩みありませんか?

あるある。
っと思った方はぜひこの本を読んでください。
ケリー・マクゴニガルさん著
「スタンフォードの自分を変える教室」です。

この記事は、本を読んで重要だと感じた5つのテクニックを紹介します。
本書を読み実行すれば「自分をコントロールする能力」が身について、今後の自分を思い通りにデザインできること間違いないです。

自分を思い通りに動かそう!

自己コントロールの仕組み

自分をコントロールするには
「やる力、やらない力、望む力」
が上手く機能することが重要です。

やる力→勉強をする。運動をする。

やらない力→ゲームをしない。お菓子を食べない。

望む力→肝心なときに自分の目標を思い出す。

脳の前頭前皮質が「やる力、やらない力、望む力」を司り、そのおかげで私達は目標を忘れずに自分を動かすことが出来ます。

しかし
この前頭前皮質以外の原始的な脳は、未だに大きな影響力を発揮しています。
原始的な脳がお菓子を食べろ。や
ゲームをしろ。
などと自分に命令してくるのです。

それを抑え込み、
理想の行動を取らせてくれるのが、前頭前皮質。
まさに我らの味方

私達はこの「原始的な脳」と「前頭前皮質」のせめぎ合いを繰り返しています。

原始的な脳が勝利すれば、衝動的な行動をしてしまい

前頭前皮質が勝利すれば、理想の行動を取れるようになるのです。

これが自己コントロールの仕組みです。

自己コントロールの方法5つ

瞑想する

自己コントロール能力を司る前頭前皮質ですが、そこを効率よく鍛える方法があります。

それが瞑想です。

瞑想を行うと
前頭前皮質や、自己認識のために役立つ領域の灰白質が増加します。

脳なんて鍛えられるの?
なんて思うでしょうが、
筋肉は筋トレで大きくなるように、脳も瞑想で大きくなることが分かっています。

瞑想のやり方は以下のとおり

①動かずにじっと座る
この時ソワソワしない

②呼吸に意識を集中する
目を閉じるか、どこか一点を見つめる。
呼吸に合わせて心で「吸って」「吐いて」と唱える

③気が散り始めたら意識を戻す
心で「吸って」「吐いて」と唱えるのをやめて、感覚だけに集中する。
気が散り始めたら、再び呼吸に意識を戻す。

まずは1日5分から始めて習慣化させましょう。
それができたら、1日10分から15分まで伸ばせると、より効果を発揮します。

疲れを気にしない

人は疲労を感じていると、自己コントロール能力を失います。

例えば、日中仕事でクタクタになってしまうと夜筋トレサボりたくなる。など。

また自己コントロール能力を使いすぎて、それを「使い果たしてしまう」現象も見られます。

大学の研究だと学生はテスト期間中、タバコの量が増え、摂取カロリーが増加し、バイク事故も多発します。
また、ダイエット中は浮気をしやすくなる。
なんてことも分かっています。

これがまさしく
「自己コントロールの限界」です。

ただこの「自己コントロールの限界」は脳が作り出した幻想なのです。

脳は、体があまりに疲れてしまうことを避けるため、余裕がある段階で前頭前皮質にブレーキをかけます。

「とっくに羽蛾のライフは0よ!」
と言わんばかりにです。

この時、脳の幻想に気付ければコントロールを取り戻すことが出来ます。

「この疲労感は幻想だ」と言い聞かせたり
「長期の目標を思い出す」ことをすると、
【限界の向こう側】に行けることでしょう。
まさにブレイクスルーです!

※ただし、体に不調が出てしまうといけないのでやりすぎには注意しましょう。

自分に厳しくし過ぎない

自分をコントロールするためには、自分に対してもっと厳しくするしかない。
と思っていませんか?
これは明らかな間違いです。

数々の研究で自己批判はモチベーションの低下や、自己コントロールの低下を招くことが分かっています。

むしろ
自分を励ましたり、思いやりの言葉をかけてあげるとやる気の向上や、自己コントロール能力の強化が確認されています。

紹介されている研究では
テストで悪い点数を取った学生で、
自分を責めた学生は、次のテストでも再び勉強を先延ばししました。
一方、自分を許した学生は、テストの準備を着々と進めるようになりました。

このことから、もし自分を責めそうになった時は
「人間だもの」や
「友達が同じ状況だったら何て言葉をかけてあげるか」
を考えて自分を許し、励ましてあげましょう。

友達に、お前はダメ人間だ!
なんて言わないでしょうからね

10分待つ

夏に向けてダイエットをしているのに、目の前のクッキーを食べてしまった。
勉強をしようと思っていたのに、You Tubeを見てしまった。

それってあるあるですよね。

これらは、人間の脳が「すぐ手に入る報酬を重要に感じる」せいなんです。

最初の例ですと

夏にナイスバディを披露できて、いい気分になれる→夏まで報酬が手に入らない。

目の前のクッキーを食べて、いい気分になる→すぐ報酬が手に入る。

勉強して高得点が取れて、ご満悦→テストが終わり、結果が返ってくるまで報酬が手に入らない

You Tubeを見て、楽しい気分になる→すぐ報酬が手に入る

どちらの例も、今我慢した方が将来大きな報酬が手に入るのは明らかなのです。
しかし、脳はこの判断を誤ります。

それほど脳は「今すぐの報酬」が大好きなのです。

紹介されている研究では
ハーバード大学の学生は、2分待って6つのお菓子をGETするより
今すぐ、2つのお菓子をGETすることを選びました。
比率は前者19%後者81%

ちなみに同じ実験をチンパンジーに対して行ったところ前者72%後者28%
人間より自己コントロールに優れてますね。。

長期目標の障害となる「今すぐの報酬」に対抗するにはどうすればいいのでしょうか?

それは「今すぐの報酬」を
10分待たせることです。

再び最初の例では
クッキーを食べるのを10分我慢する
You Tubeを見るのを10分我慢する
です。

すると、クッキーやYou Tubeは「今すぐの報酬」ではなくなり、脳における価値がグッと下がります。
そこで冷静な判断が下すことが可能となります。

コツとしては、10分待つ間は長期目標を思い出したり、なんなら長期目標に向けて行動する時間にしてしまいましょう。

ダイエットならスクワットする。
テストなら単語帳を開く。

これで目先の報酬に打ち勝つ確率をあげて行きましょう。

欲求の波を傍観する

勉強をしているとふと、You Tubeを見たくなったり、ゲームをしたくなりますよね。
そんなときあなたはどうしていますか?

「そんなことは考えてはダメだ!」

と思考を振り払っていませんか?
それをしてしまうと、あなたの体はYou Tubeやゲームにまっしぐらになってしまうでしょう。

これは研究から
人は何かを考えないようにすると、余計にそのことを考えてしまう。
しかもそのことを実際にやってしまう。

ことが分かっています。

紹介されている実験では
チョコレートのことを一切考えてはいけないと指示されたAグループ。

チョコレートのことを好きなだけ話して良いと指示されたBグループ。

その後、両方のグループにチョコレートの試食をしてもらったところ
AグループはBグループより2倍近くチョコを食べてしまいました。
しかもAグループでダイエット中の人ほどたくさん食べてしまったのが皮肉です。。

ではこれをどう対策すればよいのでしょうか?

それは欲求の波を傍観することです。

例えばYou Tubeを見たくなったとき、体はどう反応しているかを観察します。
だるいとか、熱っぽいとか、ソワソワするなど。
そして、欲求を頭から追い出そうとはせず、かつそれに従うこともなく、ただただその波が収まることを待ちます。

つまり「欲求の傍観者」になれということです。

欲求に対しては正面から対抗しようとすると、かえって欲求の波は大きさを増します。

なので欲求には傍観を決め込んで、思考を抑えつけず、ただし行動もせず。

その波が収まるのを待ちましょう。

まとめ

私もなかなか自分をコントロールできずに、お菓子を爆食いしたり、深夜までゲームをしてしまったり。。。
そんな自分を何とかしたくて
藁にもすがる思いで本書を読み、実行したところ
みるみる自分をコントロール出来るようになりました。

特に瞑想はオススメです。
お金、場所、道具。全て必要ありません。
ぜひ実行してみてください。

今回5つのテクニックを紹介しましたが、本書にはまだまだたくさんのテクニックが載っています。
しかもその前後の話で、色々な人の体験談や実験なども交えて書かれており読んでいてとても面白かったです。

私は定期的に読み返したり、本書の図解バージョンも購入したほど好きな本です。

興味を持たれた方は是非本書を読んでみてください!

私の熱量が少しでも伝わったのであれば幸いです。



っということで今回は以上となります。

また次の記事でお会いしましょう。
それでは!